お酒の用語集 あ行

愛山(あいやま)

日本酒造りに適している酒造好適米の一種。粒が大きく、心拍も非常に大きいので砕けやすい。溶けやすいために甘くてどろっとした濃厚な味になる事が有るが、造り方によっては独特の風合いが楽しめる酒になる。

アイリッシュ・ウイスキー(あいりっしゅういすきー)

法律に基づいたアイルランド産ウイスキー。アイルランドはウイスキー発祥地のひとつとされている。モルトと未発芽大麦、その他穀物を原料として、単式蒸留器で三回蒸留される。1920年以降衰退していたが、近年復活しつつある。

赤ワイン(あかわいん)

主に黒ブドウを原料に、皮も種も含めて発酵させるワイン。ブドウを丸ごと使うため種や皮からのタンニンやポルフェノールが多く、長期熟成タイプに赤ワインが多いのこのため。主に辛口。

熱燗(あつかん)

お酒(主に日本酒)を温めて楽しむ事。温度によって名称が変わる。熱燗は一般的には約50℃前後。ちなみに江戸時代は基本お酒は熱燗で呑まれていました。

荒走り(あばしり)

日本酒造りの工程のひとつである搾りで、圧力を加えず最初に積まれた酒袋の重みだけで自然に出てくる最初の日本酒。一般に固形分である滓(おり)が多く、アルコール度は比較的に低めで、香りも高く切れ味が良い。

甘酒(あまざけ)

材料は、主に米こうじと米、又は酒粕の二種類が存在する。栄養満点で、最近では飲む点滴として人気。俳句では夏の季語とされている。

アミノ酸度(あみのさんど)

日本酒の中に含まれるアミノ酸の濃度を数値化したもの。高いと旨みやコクが強く、低いと淡麗でさっぱりとした味だと言われる。

アメリカン・ウイスキー(あめりかんういすきー)

法律に基づいたアメリカ産ウイスキー。スコットランド系とアイリッシュ系の移民によって造り始められたが、原材料をライ麦や小麦、コーンなど多様化し独自に発展した。バーボンウイスキーやテネシーウイスキーが代表格。

アルコール度数(あるこーるどすう)

お酒の中のアルコールの割合、お酒の強さを表す指標。「℃」「%」「度」などで表示されるが意味合いは同じ。年代物の洋酒の場合は旧単位の「プルーフ」の場合も有り注意が必要。

アル添(あるてん)

「アルコール添加」の略。日本酒造りの醪を搾る二日ほど前に醸造アルコール(または米焼酎)を加える事。醪からお酒に香りを移し、口当たりを良くする効果が有る。鑑評会用のお酒にも多い。戦後食糧不足などから三倍酒が氾濫した時期があり、イメージが悪い。

泡盛(あわもり)

沖縄の代表的なお酒で日本最古の蒸留酒。焼酎乙類に分類される。3年以上貯蔵され熟成されると「古酒(クース)」とよばれる。

一合(いちごう)

「合」はお米や日本酒などの尺貫法での体積の単位。一合は約180mlでコップ酒サイズ。

日本酒で販売されているサイズは四合瓶(720mℓ)と一升瓶(1.8ℓ=十合)が多い。

芋麹(いもこうじ)

芋に麹菌を繁殖させたもの。芋をチップ状にし、乾燥するなどの加工する事で難しいと言われていた芋の麹化を成功させた。芋焼酎造りで使用すると芋の香りや風味が強調される味わいになる。

ヴァッティング・ウイスキー(ヴぁってぃんぐういすきー)

同種混和されたウイスキーの事。本来ウイスキーを混ぜる時に、「モルト+モルト」「グレーン+グレーン」の様に、同種類のウイスキーを混ぜる場合は「ブレンデッド」ではなく、「ヴァッティング」と言う。現在はどちらも「ブレンデッド」と呼ぶことが一般的になっている。

ウイスキー(ういすきー)

穀物系を原材料とした蒸留酒で、生産地域の法律によって定められた製法によって樽などで熟成される場合が多い。日本の酒税法では発芽させた穀類と水、あるいは発芽させた穀類・水で穀類を糖化させたアルコール含有物を蒸溜したもので、蒸溜の際の溜出時のアルコール分が95度未満のものとされ、また、これに法的に定められたアルコール等の物品を加えたものをいう。

ウォッカ(うぉっか)

ロシア、ウクライナなど北欧、東欧、中欧などで作られる代表的な蒸留酒。アルコール度数が非常に高いことが有名。麦やジャガイモなど穀物を原料とし白樺の炭で濾過して作られるため、ほぼ無味無臭無色なのが特徴。

エールビール(えーるびーる)

上面発酵で造られるビールの一種。日本で主流のラガービールに比べ、常温で短期間に造ることが出来る。フルティーな香り、深いコクなどが特徴。

液化仕込み(えきかしこみ)

日本酒造りの仕込みの工程で、お米をミキサーなどで粉砕して糖化用の酵素を加える。少人数で行える事、工程の短縮から低コスト化・時短、設備の小型化など、メリットは多い。

桶売り(買い)(おけうり、かい)

日本酒の業務間売買の事。戦後、食糧不足などから生産量を規制されていた大手蔵元が中小の蔵に依頼したことが始まり。日本酒全体の売上が減少した事や地酒ブームで小規模・独自路線の蔵元も増え、大規模な桶での取引は減少している。

乙類焼酎(おつしゅしょうちゅう)

旧式焼酎、本格焼酎とも呼ばれる。単式蒸留機で蒸留され、アルコール以外の香味成分も注されるので原料により独特な風味が生まれる。アルコール度数は45%以下となっている。

男酒(おとこざけ)

日本酒の産地と特徴を表す言葉。「灘の男酒、伏見の女酒」と対比される様に、灘(兵庫)の硬水で造られた辛口のお酒の事を指す。

雄町(おまち)

日本酒造りに適している酒造好適米の一種。慶応2年に選抜改良され、以後100年以上にわたり栽培され続けている酒米の最古参。心白が大きく、軟質なので高度精米が難しい。酸味と甘みはハッキリ出て熟成向けと言われる。

滓(おり)

残りかすの事。日本酒の場合は醪を搾った後の原酒に浮遊する細かな酒粕。

滓がらみ(おりがらみ)

日本酒の一種。醪を搾った後、粗目の濾過、または濾過せず滓が混ざった日本酒。「にごり酒」「かすみ酒」とも言われる。

滓引き(おりひき)

日本酒造りの工程のひとつ。醪を搾った後、浮遊する滓が沈殿するのを待つこと。

オレンジワイン(おれんじわいん)

スキンコンタクトワインとも呼ばれる。白ブドウを原料に赤ワインの製法で造られたワイン。白ワインに分類されることが多い。色合いの違いは皮と種の漬け込む時間の違いで有る事が多い。柑橘系の果実で造られた果実酒ではない。

女酒(おんなざけ)

日本酒の産地と特徴を表す言葉。「灘の男酒、伏見の女酒」と対比される様に、伏見(京都)の軟水で造られた甘口で柔らかいお酒の事をさす。